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2023.03.14活動・研究

前立腺肥大症の日帰り手術を行っています【経尿道的前立腺吊上術(PUL)】

当院泌尿器科では、低侵襲治療法(体にやさしい治療法)である「経尿道的前立腺吊上術(PUL)」を用いた
前立腺肥大症の日帰り手術を行っています。

経尿道的前立腺吊上術(PUL)について

経尿道的前立腺吊上術(PUL)」は前立腺に小型のインプラントを埋め込み、肥大した前立腺を持ち上げて尿の通り道を広げることで、排尿しやすくする治療法です。
この治療法は前立腺組織を切断、加熱、破壊、切除しないため、体への負担が少ないのが特徴です。

当院は、この手術を日帰り手術で実施している東海地方でも数少ない医療機関の一つです(2023年3月現在)。

経尿道的前立腺吊上術(PUL)の特徴

男性のイラスト
  • 他の外科手術よりリスクが低い*1
  • 術後2時間時点で症状の改善が認められている*2
  • 性機能の温存*2
  • 生活の質の改善*2
  • 平均8.6日で術前の日常生活に復帰*3
  • 前立腺肥大症に対する服薬の継続が不要の可能性*4
経尿道的前立腺吊上術(PUL)は、前立腺肥大症(BPH)に伴う排尿障害がみられる患者さんに適応となります。
特に一般的な副作用は、血尿、排尿障害、尿意切迫感、骨盤通、切迫性尿失禁などですが、症状の多くは2~4週間で回復します。
出血や感染などの副作用はまれですが、重篤な転帰に至る治療介入が必要になる場合があります。
詳しくは医師にお問い合わせください。
  • *1 Sonksen, EU Urol, 2015 BPH6 Study
  • *2 Roehrborn, J Urology 2013 LIFT Study, 2003 AUA Guidelines
  • *3 Shore, can J Urol 2014
  • *4 Rochester,AUA 2019 presentation

前立腺肥大症とは?

前立腺は男性にしかない生殖器の一つで、膀胱の出口で尿道を取り囲むように位置しています。
この前立腺は加齢に伴い肥大し始め、60歳以上では半数以上に肥大がみられます。
この肥大により尿道が圧迫され、排尿に関わる様々な症状が出現します。

 

主な症状

  • 頻尿(トイレが近い)
  • 夜間頻尿(とくに夜、何度もトイレに起きる)
  • 排尿遅延(おしっこの出方が悪い。すぐにでない。時間がかかる。)
  • 残尿感(終わっても、まだ残っている感じがする)
  • 尿勢の低下(尿腺が細くちょろちょろと勢いがない)

 

前立腺肥大症は良性の疾患ですが、生活の質に大きく影響する可能性があります。

気になる症状があれば泌尿器科の受診をご検討ください。

● 詳細については、泌尿器科までお問い合わせください。